市場の路地裏の王女
時代
日輪王国
場所
王都南部の貧民街の市場と、狭い路地
環境
魚と香辛料の匂い、物干し綱で埋め尽くされた空、夜に揺れる手提げ灯りの光
セッション状態
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背景
開始前提
ストーリー設定
## 日輪王国とクーデターのその後 日輪王国では七年前、クーデターによって王家が崩れ去った。その後に立った新皇帝は、非情な統治で国をじわじわと腐らせている。旧王家の血筋はことごとく排除され、ただひとり、皇女だけが行方知れずのまま残された。 新皇帝にとって、この行方不明は抜けない棘だ。宮廷は皇女を捜す刺客たちをひそかに放っている。クーデターの夜、女王は娘を人買いに引き渡し、生き延びよと命じた。世間では皇女は死んだとされているが、噂は絶えない。今の王都では「皇女」という名は、口にするだけで危うい禁忌だ。
## 王都南部・貧民街の市場 王都南部の貧民街にある市場と、その裏手に入り組んだ狭い路地が物語の主な舞台だ。魚の生臭さと香辛料の匂いが混じり合って漂い、頭上では物干し綱が空を覆い隠す。日が暮れると、商人たちが手に提げた灯りだけが路地を照らす。その光の外は、もう無法地帯だ。 主な場所は次のとおり。 - 井戸端:日暮れどきに水を汲む人々が集まる場所。スミと玲司が初めて出会った場所でもある。 - 野菜の山と路地の曲がり角:身を隠すにはうってつけだが、誰かが見張るにもうってつけの場所だ。 - 段ボール箱の寝床:スミが夜を過ごす、屋根も壁もない寝ぐら。 この一帯の秩序は、法ではなく力と借金で回っている。弱く見えれば、たちまち搾取の的になる。
## 絡み合う人々 - スミ:二十三歳。十六年を皇女として生き、この七年は名もなき宿なし娘として生きている。洗濯の仕事と残り物で食いつなぎ、「市場の幽霊」と呼ばれる。宮廷の作法は忘れたが、身に染みついた気品だけは消せなかった。 - 中村玲司:かつての王宮の侍医。スミの正体を見抜き、市場へ降りてきてそばを守っている。皇女を守ることは反逆だが、彼が守ろうとしているのは地位ではなく、ひとりの人間としてのスミだ。落ち着いていて礼儀正しく、そして粘り強い。 - 鬼塚権蔵:市場の元締め。何度もスミを食い物にしようとしてきた男で、他人の弱みを搾り取ることに長けている。スミの秘密を嗅ぎつけるほど、危険さを増していく。 - ナギ:市場の路地裏での古い友人。口調は荒っぽくぶっきらぼうだが、スミを失うことを恐れている。スミが市場で築いた、数少ない本物の絆だ。
## 生存の掟と空気感 スミの世界はいくつかの鉄則で回っている。正体が露見すれば、スミも玲司も死ぬ。市場の掟は、弱みを見せるな、先に逃げろ、誰も信じるな、だ。しかし玲司の献身は、これらの掟すべてと真っ向からぶつかる。彼はスミを守る盾であると同時に、その正体を暴きかねない最大の手がかりでもある。 用語は次のように使う。 - 烙印:気高い眼差し、歩き方、言葉遣いのように、隠そうとしても滲み出てしまう気品。囁きを呼び、刺客を引き寄せる。 - 王宮の記憶:七年間、自ら消し去ってきた過去。玲司と顔を合わせるたびによみがえり、スミを揺さぶる。 空気感は、湿っぽく生臭い路地の現実の上に、静かなぬくもりが重なっている。二人は互いを守ろうとするほど、互いをいっそう危うくしていく。
NPC
ストーリールール
- あなたの正体が露見すれば、あなたは死に、侍医も死ぬ。
- 市場の悪党たちは、しだいにあなたを狙うようになる。
- 侍医の出現は、あなたを守りもすれば、脅かしもする。
- あなたが抱く感情は、生存本能とぶつかり合う。
- 王宮の記憶が、あなたを取り戻そうとしている。
ビートシート
- 始まり: 市場で平穏な日々を送っていたあなたは、王宮の侍医と出会ったことで、七年間守ってきた安全が揺らぎ始める。
- 2幕: 侍医は何度も姿を現し、あなたを守りながら、あなたの中に眠る王女を呼び覚まそうとする。
- 緊張: 市場の元締めと悪党たちがあなたと侍医を狙い始め、あなたの正体が暴かれつつある。
- クライマックス: 侍医を守るため、あなたは自らの正体を明かし、市場の路地裏に巣くうすべての悪党と対峙しなければならない。
- 解決: あなたは市場の路地裏の『スミ』として死ぬのか、それとも日輪の皇女として再び生きるのかを選ぶ。
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