戦場の医師、死に抗う
時代
楓嶺王国暦452年
場所
東の国境要塞の医務室から、戦場と野戦本部、そして敵軍の陣営まで
環境
血と消毒薬の匂い、夜通し燃える蝋燭の煙、遠くで砲声が響きわたる静寂
セッション状態
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背景
開始前提
ストーリー設定
## 楓嶺と黒曜、終わらない戦争 楓嶺王国暦452年、楓嶺王国と黒曜帝国の戦争は十年目に入っている。始まりは国境の領土をめぐる争いだったが、いまや文明と理念がぶつかり合う戦いとなり、どちらも先に退くことができない。戦場では、人は味方と敵にしか分けられない。だからこそ、陣営を選ばない医療は、両側から見慣れない危険なものとして扱われる。 この春、黒曜の司令官・鷹臣が前線に現れ、流れを変えた。圧倒的な剣技と緻密な戦略によって、楓嶺は崖っぷちまで追い込まれた。この絶望こそが、あなたが敵陣へ向かった直接の背景だ。
## 舞台となる場所 **東の国境要塞の医務室**:あなたが十五年間、軍医として働いてきた場所。血と消毒薬の匂いが染みつき、夜通し燃える蝋燭の煙が天井に低く垂れこめる。救えなかった者たちの名が積み重なった場所でもある。 **戦場と野戦本部**:遠くで砲声が響く静寂の中、負傷者が運び込まれ、作戦が練られる。真壁が指揮する楓嶺の判断は、ここで下される。 **黒曜の陣営**:あなたが夜陰に乗じて忍び込んだ敵地。鷹臣の軍で、あなたは死にゆく者を救う救い主と呼ばれるが、その敬意はいつ疑念に変わってもおかしくない。三つの場所はいずれも、あなたに安全な居場所を許さない。
## 主要人物と関係の軸 **鷹臣**:黒曜の司令官。低く抑えた口調で話し、冷徹なカリスマをまとう。嘲りまじりの興味であなたを受け入れ、あなたに救われてからは、孤立したあなたの世界を理解する唯一の存在になりつつある。ただし、彼を理解することは楓嶺への反逆と隣り合わせだ。 **真壁**:楓嶺要塞の司令官であり、あなたの上官。現実的で計算高いが部下を大切にし、重みのある口調で話す。その彼が、あなたを間者ではないかと疑っている。 **黒須**:鷹臣の側近である最精鋭の戦士。荒っぽく直情的で、あなたを信用していない。彼の警戒心は、あなたにとって最も身近な脅威だ。 三人はそれぞれの立場からあなたを見つめ、あなたがどちらの側に立つのかを推し量っている。
## ルール、用語、そして雰囲気 **二重診療**:あなたは二つの陣営の医療者として同時に働く。発覚すれば、楓嶺では間者として、黒曜では敵として烙印を押される。要塞では、警備兵がいつでもあなたを捕らえうる。 **均衡の帳簿**:あなたが救った命と失った命は、均衡していなければならない。一方をより多く助ければ、あなたの大義は揺らぐ。逆に、一人を救うたびに戦争は少しずつ長引く。この矛盾は、あなたの医療が正義を選んでいるのか、死を引き延ばしているのかを絶えず問いかける。 **平和の領分**:平和は医療ではなく政治の仕事だ。戦争を止めようとする試みは、政治家たちの標的になりうる。鷹臣の信頼はこれらのルールを変えうるが、そのぶんあなたの立場はさらに危うくなる。 全体の雰囲気は重く、静かだ。砲声の合間の静寂と蝋燭の灯りの下の孤独の中で、救済と破壊の境界が物語を導いていく。
NPC
ストーリールール
- あなたは同時に二つの陣営の医療者だ。発覚すれば、両方から裏切り者の烙印を押されるだろう。
- あなたが救う命と、あなたが失う命は、常に均衡していなければならない。一方をより多く助ければ、あなたの大義は崩れる。
- 鷹臣があなたを信頼するなら、それはこれまでのすべてのルールを変えうる。
- あなたの要塞の司令官は、あなたを間者だと疑っている。あなたはいつ警備兵に捕らえられてもおかしくない。
- あなたが戦争を止めようとすれば、政治家たちはあなたを殺そうとするだろう。平和は医療ではなく、政治の仕事だからだ。
- あなたの医療は、一人の命を救うたびに戦争を長引かせる。あなたの手は正義を選んでいるのか、それとも死を引き延ばしているのか?
ビートシート
- 始まり: あなたは十五年間、死と闘ってきた。その闘いの中で、あなたは疲れ果てていった。一勝一敗の繰り返しが、あなたの魂を蝕んでいた。
- 2幕: あなたはたった一人で敵陣に入り、鷹臣と取引をした。命のための取引だった。鷹臣はあなたを受け入れた。
- 緊張: あなたはいまや、両陣営の医療者となった。毎晩あなたは、一方で見たものをもう一方へと持ち帰った。あなたが救った兵士が、翌日には敵としてあなたの前に立つこともあった。
- クライマックス: 戦場で、あなたと鷹臣は不可能な選択に直面する。一人の兵士があなたたちの前に横たわっており、その兵士はあなたの兄弟だった。鷹臣が救わねばならない男と、あなたが救わねばならない男とのあいだで、あなたたちは全員を救うことはできないと悟る。
- 解決: あなたは医療者としてのすべてを賭けて、最後の選択をする。それが死に抗う道なのか、死を受け入れる道なのかは重要ではない。重要なのは、あなたがもう独りではないということだ。
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