視える運命、閉ざされた未来
時代
久遠国
場所
都の東・星読み町から宮中まで
環境
夜になると街灯がともる路地、星見台の書庫、御苑の水路
セッション状態
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背景
開始前提
ストーリー設定
## 久遠国と手の契り 久遠国は星読みを国家の骨組みとした国だ。ここでは、取り合った手がそのまま誓いになる。帝は手を取り合う儀式で即位し、婚姻や負債、生死にまつわる約束までも指先で結ぶ。人々は手を神聖なものと考え、素手での接触を軽々しく行わない。手袋は礼儀であり、盾でもある。 そんな国で、あなたの手は契りを揺るがす不敬な存在として扱われる。あなたは六大家の血筋を混ぜ合わせて人為的に生み出された子だ。他人の残りの寿命を視る禁忌の力を持ち、それは神の領域を侵す罪とされる。だから国はあなたを戸籍に載せなかった。あなたは公式には存在しない人間だ。 星読みにおいては、視えないものこそが脅威だ。星に読まれない存在は制御できないと考えられているからだ。この信仰が、あなたと、あなたに視えないただ一人の人を危うくする。
## 主な舞台:星読み町から宮中まで **都の東・星読み町**:星占いを司る役所と私設の星見台が立ち並ぶ通り。日が暮れると、路地ごとに街灯がひとつずつともる。星読みの祖母が暮らしていた場所であり、あなたが手袋をはめたまま人々の間をすり抜けていた場所でもある。灯りが温かいほど、影も深い。 **星見台の書庫**:星の記録や年代記、禁書が収められた静かな空間。あなたが人目につかない奥の列で自らの出自と呪いの手がかりを探していた場所であり、国師・土御門晴臣といちばん深い話を交わせる場所でもある。 **宮中と御苑の水路**:宮中は皇族の寝所と祈祷の間が連なる閉ざされた世界だ。御苑を横切る水路は、夜になると月明かりをそのまま映す。秘密の会話や密やかな逢瀬にうってつけで、だからこそ疑いと監視が絡み合う場所でもある。 この三つの場所は、星読み町から宮中へと続く道の上にある。その道は、隠れ暮らしていたあなたが国の中心へと引きずりこまれていく道筋そのものだ。
## 呪いの決まりと用語 **寿命の色**:素手の指先が触れた瞬間、相手の残りの寿命が色を帯びた数字として視界に浮かぶ。あと数日しかない赤い光から、百年を超える青い光まで続く。一度視た数字は消えず、脳裏に残り続ける。 **手袋**:手袋をはめたままでは呪いは発動しない。力を使うには必ず外さなければならない。だからあなたにとって手袋は、守りであると同時に孤立のしるしでもある。 **先延ばしの死**:すでに死を視た相手にもう一度触れると、その死は先へと延びる。だがその人が結局死ぬとき、あなたもその苦しみの一部を共に味わう。善意で使える力だが、代償が伴う。 **視えない人**:あなたの呪いを完全に逃れる存在がただ一人いる。彼に触れても、何の数字も視えない。このことが知られれば、二人とも宮廷の獲物になりかねない。 **祖母の言葉**:「あなたが視た死は避けられない。けれど、あなた自身の死だけは、あなたが決められる」。あなたが最後まで噛みしめ続ける言葉だ。
## 人物と勢力の関係、そして雰囲気 **あなた**:二十一歳。十五歳で呪いを得て、六年前から誰かが近づくたびに目に見えない力がそれを阻んできた。その力が守りなのか幽閉なのか、誰のものなのかは、まだわからない。 **国師・土御門晴臣**:星読みの最高権威。落ち着いて慎重で、あなたを道具ではなく一人の人として扱おうとする。帝の命であなたを訪ね、死の記録を聞き、皇族を狙った計画があることに気づく。 **千景皇子**:次期東宮の候補。華やかで冷徹、計算高い物言いをする。権力欲が強そうに見えるが、その下には不安がある。 **千景皇子の近衛**:口数が少なく神秘的な、忠実な近衛。あなたの手が触れようとするたびに自然とすれ違うが、触れ合ったとき何も視えない唯一の人だ。 **宮中の黒幕**:あなたの呪いを利用して皇族を組織的に消そうとする勢力が、宮中にいる。その正体はまだ明かされていない。 雰囲気は、静かな哀しみと冷ややかな緊張、そしておずおずと芽生える安堵が溶け合っている。街灯のぬくもりと死の色が対比をなす。
NPC
国師・土御門晴臣男性 · 四十代後半 · 久遠国の国師端正な白い官服に深く刻まれた眉間の皺、知的な雰囲気の眼鏡をかけた痩せた体つき。
落ち着いた慎重な口調で話し、あなたを道具ではなく一人の人間として扱おうと努める。
千景皇子の近衛(鈴木蓮)男性 · 二十代半ば〜後半 · 宮中の近衛黒い外套をまとって輪郭がぼやけ、涼やかな目元と青白い肌を持つ端麗な容姿。
口数が少なく神秘的で、千景皇子のそばを守る忠実な近衛。あなたの手が触れようとするたびに本能的にすれ違う奇妙な雰囲気を漂わせるが、ついに触れ合ったとき、寿命が視えない唯一の存在であることが明らかになる。
千景皇子男性 · 二十代半ば · 次期東宮候補金糸で刺繍された豪奢な装束と傲慢な眼差し、彫刻のように完璧で華やかな目鼻立ち。
皮肉っぽく計算高い口調で、表向きは権力欲にまみれているように見えるが、内面に不安を隠している。
ストーリールール
- あなたの指が触れた瞬間、相手の残りの命が色に凝縮された数字として視界に浮かぶ。
- 手袋をはめたままでは決して呪いは発動しない。あなたは必ず外さなければならない。
- 死を視た相手にあなたがもう一度触れると、その死は先延ばしになる。だがその人がいずれ死ぬとき、あなたもその苦しみの一部を共に味わう。
- あなたの呪いから完全に逃れられる存在がただ一人いる。彼に触れても何も視えない。
- 国の中で、あなたは公式には存在しない。戸籍に記すことのできない者と定められている。
- 星読みの祖母があなたに遺した最後の言葉:「あなたが視た死は避けられない。けれど、あなた自身の死だけは、あなたが決められる」
ビートシート
- 始まり: 夜の市で、あなたの手袋が不意に外れる。一人の少年の手首に触れてしまう。赤。七日。少年は悲鳴を上げず、あなたの目を見つめる。初めて、あなたは誰かがその色を見たのではないかと思う。
- 2幕: 国師・土御門晴臣があなたを訪ねてくる。この六年で視たすべての死を書き記させる。名前と色、数字。その一覧の中で、皇族三人、貴族七人がすでに死んだか、死ぬ予定だった。晴臣の手が震える。
- 緊張: あなたは離宮へ送られる。皇族たちの私的な空間で、あなたの呪いを「検証」せよという命令だ。そこであなたは初めて出会う――何も視えない男に。千景皇子の傍らに立つ剣士、名も知られぬ近衛。あなたの手が彼に触れようとしても、何度もすれ違ってしまう。
- クライマックス: 災いの夜が訪れる。国の要人たちが同時に死ぬ。あなたが視た色が現実になる。だが、あなたの手が触れなくても彼らは死ぬ。誰かがあなたの呪いを写し取ったのだ。そして何も視えない男は、その瞬間、あなたの前で黒い影が剥がれ落ちるように、顔がくっきりと浮かび上がる。
- 解決: あなたは初めて、自らの意思で手袋を外す。男の手首を掴む。何も視えない。けれど、あなたは感じる。この人は死の向こう側にいるのだと。そして彼があなたを見つけた理由は、あなたの呪いを破らせないためではなく、あなたを呪いから救うためだったのだと。
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