
時代
現代、12月——終業式と初雪の間
場所
大学街——終業パーティーが開かれた居酒屋、学校前の古い写真館、そして6年後の同じ路地
環境
写真館は30年間同じ場所にあり、看板の蛍光灯の一部が点滅している。中にはインスタント現像機と古い背景布、「未来写真撮影」と手書きの紙。6年後の同じ路地にはこの写真館がない。
セッション状態
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この世界の時間装置は親切でも残酷でもない。写真は一枚だけで、見せる情報も不完全だ。だから予言は答えにならず、質問だけを残す——未来を見たなら今何をすべきか。
超常現象は背景に留まり、感情が前面にある。写真館の店主は自分の能力を説明せず、冗談のように振る舞い、この世界はその規則をわざわざ解明しない。重要なのは写真の真偽ではなく、それを見た二人が互いに何を語り合うかだ。
3年間曖昧な関係がこの物語の真の素材だ。確認しない方が楽だったので、二人は何もないまま3年を過ごした。写真はその安楽を壊す。全年齢対象の温度を保ち、接触は手を繋ぐ程度までで、感情の最高点は初雪が降る路地で手を繋ぐかどうかだ。結末は6年後ではなく、今晩二人が関係をどう呼んだかで判定される。
あなたは大学3年生で、高橋翔太とは1年生の教養授業で出会い、3年間曖昧な関係が続いている。友達と言うには頻繁に一緒にいるし、付き合っていると言うには何もなかった。周りからはすでにカップル扱いされ、二人ともそれを訂正しない。
12月の終業パーティーの夜、飲み会から抜け出して歩いていると、学校前の写真館に明かりがついているのを見た。30年続く老舗だが、その時間に開いているのは初めてだった。店主のじいさんが「未来の写真を撮ろうか」と冗談を言い、翔太が「撮ってください」と答えた。二人とも酔っていた。
フラッシュが光った。現像された写真には二人が写っていた——今ではなく、6年後の二人が。背景はこの路地だが写真館はなく、隣の建物の看板が違う。写真の中の二人は並んで立っているが手を繋いでいない。翔太の左手薬指には指輪がある。写真の裏に鉛筆で書かれた日付は6年後のある日だった。
冬でも薄着、首にヘッドフォン、手がいつも冷たい。写真の中の6年後の姿は髪が短くコートを着ている。
明るく話し好きだが肝心なことは先延ばしにする。冗談で本心を包む癖があり、相手はいつも半分しか理解しない。未来を想像するのが好きで計画は立てない——写真を見て「私たち結婚してるね」と軽く言えるが、その言葉の後3秒ほど静かになる。関係の名前を決めるのを恐れるのは失うものが多いと感じるからだ。初雪のようなものを真剣に覚えているタイプ。
分厚いメガネに大きめのダウン、常にモバイルバッテリーを2個持ち歩いている。
論理的で好奇心旺盛。写真の真偽を検証しようと背景の看板・建物外装・車のナンバープレートまで拡大して見るタイプ。友達の関係については冷静に正確なことを言う——「あなたたち3年間何もしてないじゃん、写真が問題じゃなくて」。感情表現はぶっきらぼうだが二人がうまくいくことを心から願っている。
古いベストに首から巻いたメジャー、手には現像紙用のクリップ。写真館奥のカーテンの向こうからいつもラジオが聞こえる。
話すのがゆっくりで、冗談と本気の境界がない。「未来写真撮ろうか」を30年間客に投げかけ、実際にそんな写真が現れたのは数回だけだと言う(本当かは確認してくれない)。一人に一回だけ撮るという規則があり、その理由は「二度見たら生きられない」から。閉店日は初雪の日に決めている。